茶木敏行 Chaki Toshiyuki
(代表・テノール歌手)

京都府立盲学校高等部を卒業。その年、大阪芸術大学演奏学科に入学し、卒業後、関西二期
会オペラスタジオを経て会員となる。その間、京都市立芸術大学大学院に進学。在学中、大
学院賞受賞。
モーツァルトの歌劇「魔笛」のパパゲーノ、「フィガロの結婚」のフィガロ、レオンカッヴァッロの歌劇「パリアッチ」のスィルヴィオ、ブリテンの歌劇「アルバートヘリング」のスィッドなどその他多くのオペラやコンサートで、バリトン歌手として活躍する。

その後ドイツのケルンに渡り、ベルギッシェス・ゲザングインスティトゥートゥに入学、ギ
ゼラ・アオルマンに師事。アオルマン女史の勧めで、テノールへの声種変更に挑戦し、数年
後には見事テノールとして活動を始める。

スイスのシュヴィッツでのオペラ公演、モーツァルトの歌劇「後宮からの逃走」のベルモン
テ役で出演。
ロシア、セントペータースブルクでの音楽祭に招かれ、ドイツ歌曲を演奏し、絶賛を浴びる。
ドイツ、ナメディー城音楽祭でのオペラ公演、モーツァルトの歌劇「魔笛」のタミーノ役で
出演し、タミーノが日本から来た王子であると言う演出のもと、独自のタミーノ像を作り上げ、大好評を博す。
ドイツ国内で、その他多くのドイツ歌曲、オペラ・オペレッタ、オラトリオの演奏会に意欲
的に出演。
その間、ボンのカトリック教会での専属テノール歌手を務め、バッハ・ブックスフーデなど
のカンタータ、モーツァルトのミサヴレーヴィスなどのテノールソロを数多く手がける。

イタリア、フィナーレリグーレ国際コンクール入賞。

帰国後は生まれつきの弱視が進行したためオペラ出演は断念せざるを得なかったが、オーケ
ストラ、合唱団との協演や歌曲の分野で実力を発揮する。
ベートーヴェン「第九」「ミサソレムニス」 メンデルスゾーン「讃歌」 グノー「ミサソレムニス」 ヘンデル「メサイア」「ドミニートディクスィス」 ショスタコーヴィッチ「森の歌」
 モーツァルト「戴冠ミサ」その他多くのオラトリオのテノールソロを務めるが、中でも、
テノールとしての超越技巧を要する、カールオルフ、世俗カンタータ「カルミナブラーナ」
のソロを得意とし、絶賛されている。

大阪府舞台芸術奨励新人賞受賞。

また、ドイツ歌曲に対し並々ならぬ情熱を注ぎ、いく度かのリサイタルを開催する。
2004 年を最初に、世界的歌曲伴奏者チャールズ・スペンサー氏との協演により、ドイツ歌曲
リサイタルをいずみホールにて幾度も開催。2010 年には同氏を迎えてファーストアルバムをリリースした。

音楽の分野とは別に、詩の執筆にも力を注ぎ、2009 年度、コスモス文学現代詩部門新人賞を受賞。詩人の卵に通ずる道にも一歩足を踏み出している。

また近年、声楽家としてのコンディション管理の面から鍼灸について学び始め、2017 年に鍼灸師の国家資格を取得。資格取得を通じて知見を深めた解剖生理学の知識により、声楽指導の精度はさらなる高まりをみせている。

日本シューベルト協会理事
CA声楽コンセルヴァトワール代表